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ヘルスコミュニケーションウィーク2024 in Yokohama 総大会長
第16回 日本ヘルスコミュニケーション学会学術集会大会長

大会長 秋山美紀
慶應義塾大学 環境情報学部

はじめに、2024年1月に発生した能登半島地震で被災した皆様に心よりお見舞い申し上げるとともに、被災地での復興支援やケアに従事しておられるすべての皆様に敬意と感謝を申し上げます。

ヘルスコミュニケーションウィーク2024を、2024年9月28日(土)・29日(日)に、慶應義塾大学日吉キャンパスにて開催いたします。ヘルスコミュニケーションウィーク2024は、日本ヘルスコミュニケーション学会を中心とする計9つの関連学会(日本ヘルスリテラシー学会、日本メディカルコミュニケーション学会、日本医療通訳学会、日本ヘルスマーケティング学会、日本医療コミュニケーション学会、日本医学サイエンスコミュニケーション学会、日本看護コミュニケーション学会、日本歯科コミュニケーション学会)が一同に会して学術交流を行う場です。

今大会の統一テーマは、「生活の場と保健・医療・福祉をつなぐヘルスコミュニケーション」です。望む場所で暮らし続けることの価値が社会で広く共有される今日において、ヘルスコミュニケーションの実践の場は、医療機関だけでなく、家庭内、学校や職場、図書館、公民館などの地域コミュニティ、さらにはサイバー空間にまで広がっています。生活者である市民・患者・保健医療職・行政・福祉関係者などが、日常的に情報通信技術も駆使しながら、新しい実践をしています。学問分野としても、社会学、心理学、文化人類学、公衆衛生学、政策科学、福祉学、情報学などからアプローチされ、ますます諸科学横断的なものになっています。

本学術集会においてはこれらに関する多角的な企画を用意するとともに、ポスター対面での一般演題発表、さらにそこから選ばれた一般優秀演題のプレナリーセッションにより参加者間の活発な議論を期待しています。様々なヘルスコミュニケーションに関する学術的なトピックスや現場での新たな実践に関する発表から、保健・医療・福祉の現場と生活の場をつなぐヘルスコミュニケーションに関して、新たな気づきが得られる機会になることを目指しています。併せて、各学会シンポジウムに関しては、大会終了後にオンデマンド配信も行います。多くの皆様のご参加をお待ちしています!

総大会長 秋山 美紀(慶應義塾大学環境情報学部)

第16回 日本ヘルスコミュニケーション学会学術集会 シンポジウム

第4回 日本ヘルスリテラシー学会学術集会

大会長 江口泰正
産業医科大学 産業保健学部

近年、社会ではICTやAIの発達等によって様々な健康情報が容易に入手できるようになりました。しかしながら、得られた情報の中には、誤った、または根拠のないものも少なくなく、情報を批判的に評価するリテラシーが非常に重要な時代になってきています。また、有用性のある情報を提供する側にとっては、正しいだけでなく相手にわかりやすく、理解されやすいようにする工夫も欠かせません。一方、正しく理解されたとしても実際に健康行動につながるとは限らず、この段階でのさらなるアプローチも求められます。行動経済学の分野を中心に近年拡大してきた「ナッジ」はその有力なアプローチ法と言えます。したがって「ナッジ」と「ヘルスリテラシー」の両方が重要ではないでしょうか。今回の学術集会シンポジウムでは、これらの領域で活躍している4名の専門家に登壇してもらい、その理論と実践について紹介いたします。その後、この課題について参加者の皆様も交えて議論したいと思います。多くのご参加をお待ちしております。

第4回 日本ヘルスリテラシー学会学術集会 シンポジウム

第4回 日本メディカルコミュニケーション学会学術集会

大会長 木内貴弘
東京大学大 学院医学系研究科医療コミュニケーション学

今年度の第4回日本メディカルコミュニケーション学会学術集会シンポジウムでは、臨床・疫学研究症例データのシェアリング(共有化)について取り扱います。医学・医療専門家に間で行われるメディカルコミュニケーションにおいて、研究者の利害をうまく調整して、研究データを共有する仕組みを作ることにより、新しい知見の発見や論文の妥当性の検証につなげることは非常に重要な課題と考えます。データシェアリングの必要性は欧米では、強く認識されるようになっており、国際医学雑誌編集者会議(ICMJE)では、傘下の学術雑誌に投稿論文へのデータシェアリング計画の掲載を義務付けています。また米国のNIH他の欧米の研究助成機関では、研究費を交付した研究者に対して、データシェアリングを義務付けるところが増えています。今回は、臨床・疫学研究におけるデータシェアリングの現状と今後について、中山健夫先生(京都大学)に研究者の立場から、大庭幸治先生(東京大学)に統計家の立場から、大会長の私がデータシェアリングサイトの立場からお話しした上で、参加者の皆様と一緒に議論したいと思います。多くの方の参加をお待ちしています。

第4回 日本メディカルコミュニケーション学会学術集会 シンポジウム

第3回 日本医療通訳学会学術集会

大会長 服部しのぶ
鈴鹿医療科学大学 薬学部

日本医療通訳学会として第3回目の学術集会を開催する運びとなりました。2022年の第1回は、医療通訳の現状と今後のありかたについて議論し、「医療通訳」について広く認知度を上げる機会となりました。2023年の第2回は、医療通訳技能評価について、医療通訳者認定の関係団体から評価項目などについてお話しいただき、医療通訳カリキュラム基準にある評価項目に従いつつ、現場での対応力の重要性も指摘されました。

3回目となる今回は、医療通訳者の養成についてです。現在、医療通訳者の養成は、全国の医療通訳団体、国際交流財団、NPO、通訳学校、大学・大学院などで行われ、そのトレーニングも医療通訳カリキュラム基準を参考にしながら、地域の実情に合わせ、多岐に渡っています。医療知識や通訳技術のみならず、異文化コミュニケーションや現場で臨機応変に対応する力も習得しなければなりません。しかし、地域や言語によっては、十分な研修が提供されず、医療通訳者の自己研鑽に頼るところもあるでしょう。

そこで、シンポジウムでは、大学・大学院での医療通訳養成についてご紹介いただきます。現場での対応力を身につけた実務者養成には、病院での臨地実習が欠かせませんが、他の教育機関ではなかなか実施できない点です。一方、大学院教育は研究者養成の役割もあります。この両立についても議論したいと思います。

医療通訳者は、日本語能力に限りがある患者さんの「生活の場と保健・医療・福祉をつなぐヘルスコミュニケーション」において大いに力を発揮します。医療通訳者を始めとして、医療通訳に関わる皆様のご参加を心よりお待ち申し上げます。そして、活発な議論ができることを期待しております。707文字

第3回 日本医療通訳学会学術集会 シンポジウム

第3回 日本ヘルスマーケティング学会学術集会

大会長 瓜生原葉子
同志社大学 商学部

ヘルスマーケティングとは、健康医療領域のソーシャルマーケティングと位置付けられます。そのソーシャルマーケティングの重要原則は、個人・コミュニティ・社会全体の「社会的価値」を創造することで個人的・社会的利益を促進することです。障壁を超える価値を提供することで人々の行動変容が可能となります。しかし、社会的価値とは多くの意味を包摂しています。多面的な視座で論じることにより、どのような価値が生み出され、ヘルスケア領域でどのような貢献ができるのか、その可能性を皆で考えたいと思います。

また、「共創」もソーシャルマーケティングの鍵です。施策の立案・実行者は、当事者の声に耳を傾け、当事者の立場にたって考え続けます。また、当事者の周辺の社会的、環境的な要因に関わっていく人とともに変化に挑むことによって、変化を双方向にするという役割も担っています。共創が、どのようなよき事を生み出すのか、well-beingへの可能性について議論します。

第3回 日本ヘルスマーケティング学会学術集会 シンポジウム

第3回 日本医学サイエンスコミュニケーション学会学術集会

大会長 孫 大輔
鳥取大学 医学部地域医療学講座

第3回日本医学サイエンスコミュニケーション学会学術集会シンポジウムでは、医学サイエンスコミュニケーションにおけるシリアスゲーム/ゲーミフィケーションの可能性について取り上げます。シリアスゲームは社会問題解決のための「ゲーム」として2000年代に進展し、ゲーミフィケーションは「ゲーム要素」や「ゲームデザインの手法」を様々なサービスに導入する目的で2010年代に進展しました。科学技術研究や科学リテラシー教育にもシリアスゲーム/ゲーミフィケーションは活用されてきています。今後、医学サイエンスコミュニケーションにおいても、これらの手法が活用・普及していくことが期待されます。

今回は、シリアスゲーム/ゲーミフィケーションの研究や教育応用について、藤本徹先生(東京大学大学院)に研究者の立場から、石井洋介先生(おうちの診療所 中野)にアプリゲーム開発者・医師の立場から、荘子万能先生(BonBon株式会社)に医療関連ゲーム開発者の立場からお話ししてもらった上で、参加者の皆様と一緒に議論したいと思います。多くの方の参加をお待ちしています。

第3回 日本医学サイエンスコミュニケーション学会学術集会 シンポジウム

第3回 日本医療コミュニケーション学会学術集会

大会長 樫田美雄
摂南大学 現代社会学部

第3回 日本医療コミュニケーション学会学術集会の大会長の樫田です. 今回の大会は,慣例にしたがって,「ヘルスコミュニケーションウィーク2024in横浜」の下で行われます.是非横浜(日吉)にいらっしゃってください.

今回は,シンポジウムの演題を「医療コミュニケーションにおける速さと深さの+-、-臨床推論、問診場面、人類学的ケーススタディ-」と定め,登壇者には樫田のほか,大西弘高(東京大学)と宮地純一郎(浅井東診療所)の両先生に来て頂きます.

このシンポの発想の出発点は,コロナ禍でのzoomミーティングの両面性でした.Zoom会議では,マイクのオン・オフを完全に司会者が統制でき,会合は,議題にそって粛々と進行します.しかし,その効率性(速さ)の反面,議論に膨らみ(深さ)が欠けるという指摘もありました.近年多くの学会が対面で開催されている背景にも,その反省があるのではないでしょうか.

ところで,医療コミュニケーションの多くは元々対面でなされていますが,それらは十分な「膨らみ(深さ)」を持っていると言えるでしょうか.今回のシンポでは,医療コミュニケーションにおける「速さと深さ」の状況を再吟味し,「医療実践の豊かさと貧しさ,あるいは,限界と可能性」にまで議論を伸ばして行きます(例えば,医療には速さと深さの両立を可能にする文化が必要だ/存在している,という議論など).どうぞお楽しみに.横浜で膨らみのある共同討議をしましょう.

第3回 日本医療コミュニケーション学会学術集会 シンポジウム

第1回 日本看護コミュニケーション学会学術集会

大会長 阿部恵子
金城学院大学 看護学部看護学科

この度、日本看護コミュニケーション学会が発足致しました。コミュニケーションはケアの基盤であり、看護の質に大きく影響を与えます。患者とのコミュニケーションを通じ、患者の状態やニーズを24時間把握できる立場にある看護師は、患者のみならず他の医療職者との関わりも多い。人々が何を考え、何を求めているのか、さまざまな分野の学問領域から多面的に捉え、看護に関わるコミュニケーションについて検討する必要があると考えています。 

当学会では、自然科学系だけでなく、人文科学系、社会科学系の教育者、研究者及び臨床家による学際的な専門家の立場から看護コミュニケーションを広く捉え、保健・医療・福祉・介護現場における看護コミュニケーションの分析、研究、教育を行うための学際的情報交流をはかることを目的としています。

本シンポジウムでは、看護コミュニケーションをミクロとマクロの視点で捉え、医学・歯学・薬学と看護のモデルコアカリキュラムを比較し、看護コミュニケーションの現状と課題について議論していきます。多くの皆様の参加をお待ちしています。

第1回 日本看護コミュニケーション学会学術集会 シンポジウム

第1回 日本歯科コミュニケーション学会学術集会

大会長 河口浩之
広島大学病院 口腔総合診療科

このたび、日本ヘルスコミュニケーション学関連学会機構の分科会として「日本歯科コミュニケーション学会」が発足いたしました。

口腔の健康と全身の健康の相互関係が理解されるようになり、歯科関係者には、メディカルスタッフと協力して患者の健康を総合的にケアすることが求められています。これは歯科医療の現場だけではなく、口腔疾患予防、口腔保健指導や福祉・介護現場においても同様で、他の健康専門家と協力し、国民に対して総合的な健康づくりのアドバイスを提供しなければなりません。これからは、他職種にも国民にも歯科の専門的な内容を分かりやすく上手に発信し、理解、認識してもらう必要があります。

日本歯科コミュニケーション学会は、あらゆる場面における歯科のコミュニケーションに焦点を当て、その分析、研究、教育を行うための学際的情報交流をはかることを目的としています。ヘルスコミュニケーション学関連学会機構の他の分科会と連携し、ヘルスコミュニケーションのさらなる進展に寄与したいと思います。

現在、歯科関係の会員はわずかですが、魅力ある活動で会員数を増やし、本学会を盛り上げていく所存です。どうぞよろしくお願いいたします。

第1回 日本歯科コミュニケーション学会学術集会 シンポジウム

大会ポスター

会場アクセス

慶應義塾大学
日吉キャンパス

横浜市港北区日吉4丁目1-1

お問い合わせ

HCW 2024 in Yokohama学会事務局
〒252-0883 神奈川県藤沢市遠藤5322
慶應義塾大学湘南藤沢キャンパスK207
(秋山美紀研究室内)
Email: hcw2024[at]sfc.keio.ac.jp
([at] は@に置きかえて送信してください)